はっとり皮膚科医院 Hattori dermatology clinic

院長ブログ

日常の業務や医療についてなど、思いついた雑多なことなどを書き綴ります。

アトピー性皮膚炎の原因と治療との関わり

「アトピー」という言葉を聞くと、「アレルギー」と考えてしまいがちかもしれませんが、それはアトピー性皮膚炎の一面にしか過ぎません。

アトピー性皮膚炎では、慢性的に皮膚炎(湿疹(しっしん))を繰り返します。

湿疹を繰り返しているうちに、厚みを持ったり、茶色くなったりして跡を残すようになり、アトピー性皮膚炎に特徴的な肌質になっていきます。

湿疹を繰り返す原因として、「①皮膚バリア機能障害」、「②免疫・アレルギー障害」、「③かゆみの異常」の3つの側面が大きく関わっていると、最近では考えられています。

治療にあたっては、この3つの側面からアプローチしていくことが大切になります。

 

このところブログのテーマとして取り上げてきた、「塗り薬による治療」は、特に①への効果が大きく、もちろん②③にも関与しています。

現状の選択肢の中では総合的に一番優先すべき治療になります。

一方、いわゆる「かゆみ止め」としてよく処方される飲み薬「抗ヒスタミン薬」は、主に③(や②)への効果を期待して使用しています。

「抗ヒスタミン薬」を飲むだけでは、アトピー性皮膚炎のすべての症状を抑えることはできません。「塗り薬による治療」と併用することになります。

 

先日「抗ヒスタミン薬」について、当院における成果をまとめる機会がありました。

アトピー性皮膚炎で当院に初めて受診された時に、塗り薬と一緒に、あくまで補助療法であることをご理解いただいた上で、「抗ヒスタミン薬」を処方した場合。

メリハリをつけてしっかり治療していただくと、1週間後に再診していただいた際には、ほとんどすべての方の症状が改善していました。

すると「飲み薬がなくてもやっていけそうです」と、半数近くの方がこの段階で、「抗ヒスタミン薬」なしで治療を継続しました。

そして最終的には、7割近くの方が「抗ヒスタミン薬」なしで、塗り薬だけで治療を続けたのです。

しっかり治療した時の手応えとして、「塗り薬ってなかなかやるじゃないか」「飲み薬もいいけど、最小限ってことだったら塗り薬だけでもいけそう」と思えた、ということだと思います。

 

もちろんアトピー性皮膚炎では体調や季節の変化などにより悪化することもありますから、また「抗ヒスタミン薬」を必要とする時も来るかもしれません。

「抗ヒスタミン薬」があったから、症状が速やかに落ち着いたとも言えます。

結局は、ひとつひとつの薬剤の役割、得意分野、効率的な使用方法を理解して、自分の症状に応じて使いこなすのが、アトピー性皮膚炎をコントロールするのに大切なのだと思います。

 

アトピー性皮膚炎では「シクロスポリン」という飲み薬もあり、これは②に対して効果的ではありますが、影響も大きく、重症難治な場合に短期的に使用する薬剤と位置付けられています。

また、②をターゲットにした、まったく新しい薬剤も近々登場します。

アトピー性皮膚炎に限った話ではないですが、新しい治療薬が出現すれば、その疾患へのアプローチは変わっていきます。

定期通院をしていただくことは、そのような新しい考え方や情報を入手する、よい機会にもなります。

通院すること、塗り薬を塗ること、面倒なことばかりですが、地道な積み重ねは後々大きな差となって現れるはずです!気長に、根気強く治療を続けていきましょう。

 

追伸

この時期、自転車で山登りに行くと、まだ道路に雪があったりします。

もう少し待てばいいのですが、やっぱりローラー台だけだとね、、、

群馬から軽井沢に向かう途中にある、有名な「めがね橋」です。

山越えまではいいのですが、下りはとにかく寒い!!

碓氷湖は凍ってたし、、、

 

寒さに懲りると、おとなしくローラー台に戻れるのです。

 

 

 

 

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