はっとり皮膚科医院 Hattori dermatology clinic

院長ブログ

日常の業務や医療についてなど、思いついた雑多なことなどを書き綴ります。

このところの帯状疱疹

久しぶりに帯状疱疹(タイジョーホーシン)の話題です。

帯状疱疹と言えば、「痛い!」疾患の代表格としてその名を轟かせています。

特徴的な分布の皮疹が出現することで診断がつきますが、痛みの症状だけが先行することがあります。

痛みの質や程度だけで帯状疱疹かどうかを判断することは難しく、皮疹が出てくるまで帯状疱疹かどうか診断できないことも少なくありません。

 

帯状疱疹の痛みを後まで残さないために重要なことは、抗ヘルペスウイルス薬をできるだけ「早く」「適正に」使用することです。

具体的には、皮疹出現後「72時間以内」に治療を始めたい!

皮疹が無い状況だと治療をいつ始めるべきかはとても難しい問題になります。

少なくとも、痛みや違和感を感じて「タイジョーホーシン」を頭に思い浮かべた時には、痛い部分だけでなくその周囲に何かしら皮疹がないか、または出てこないか注意しておき、もし見つけたら早めに皮膚科に受診するのが良さそうです。

 

抗ヘルペスウイルス薬としては、「バラシクロビル」や「ファムシクロビル」が広く使われてきました。

これらは1日3回内服タイプの薬で、効果もしっかりあります。ジェネリック医薬品も使用できますし、それまでは5回内服(!)タイプの薬が主流だったと思うと、使いやすくなりました。

欠点としては、腎臓に負担がかかることから、高齢者など腎機能に問題がある場合に十分な用量を使用できないこと、などが挙げられます。

 

最近、全く違った作用機序で効果を発揮する新しい抗ウイルス薬が使用できるようになりました。

2017年9月に発売された「アメナメビル」という新薬、その大きな特徴は、

① 1日1回内服で済む!

② 腎機能によって用量を調整する必要がない!

まさに従来の薬の欠点を克服していると言えそうです。

できるだけ早期に開始した方がよいのは言うまでもありませんが、機序的には感染からの時間経過によらず効率よく作用できるとも考えられています。

価格はやや高めになってしまいますが、治療選択肢が増え、帯状疱疹の治療がまた一段、進歩したように感じます。

最近ではワクチンで帯状疱疹を予防したり、痛み(「帯状疱疹関連痛」と言います)に対する薬物療法も進歩しています。

痛い時、不安は増すものですが、このような現状も知っていただけると少し安心できる面もあるのではないでしょうか。

 

追伸

腰のヘルニアになるのは、ヒト以外ではダックスフントだけみたいですね。

うちの愛犬も先日腰を痛めて、しばらく歩きずらそうでした。

今回はなんとか落ち着いたので良かったですが、今後も段差を降りないように、とか太らないように、とか注意させないと。

静電気でスパークしてる場合じゃないよ。

 

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