【アフリカへ行きました】
 
10) 初めてのゲームドライブ
 
早朝、ダイニングルームで頂いたコーヒーがお腹から体中に温かさを伝えてくれます。
管理棟のエントランス前には4,5台のサファリ・カーが私たちを待ちかまえています。
昨日、キチュワ・テンボ空港?まで迎えに来てくれたマコーリさんが「グッドモーニング」と手を差し伸べ歩み寄ってくれました。
マコーリさんが私たちのガイド兼ドライバーです。6人乗りですが私たち4人でだけで出発です。中でゆったり出来ます。
車が近づくと、ロッジの門番さんが小屋から出てきて車の中を覗き、早口で『ジャンボ、ジャンボ、ジャンボ、ジャンボ』と4回のジャンボです。
そして、いかにも4人分だと言わんばかりに白い歯を見せて皆にニッコリ笑って見せました。
 
寒いのは嫌いなので、私は下着、Tシャツ、さらに上へハイネックのセーター、フリースのジャケット、ズボンを2枚という出で立ちです。
スカーフ、毛糸の帽子や手袋もバッグにしっかり入れました。
初めはちょっと物々しすぎるかも知れないと思っていましたが、辺りが明るくなり動物が見えるようになってサファリカーの屋根を開けると風はとても冷たく鼻の奥を刺されるような気がしました。重装備で出てきたことが有難い位でした。
 
我々のロッジのサファリカーは、屋根が観音開きに前後に開けられるようになっています。動物が頻繁に見られるようになるとマコーリさんが開けてくれます。
動物をよく見たい時は素早く靴を脱いで、シートに立ちます。私の身長で胸から上が車の外に出ている形になりよく見えるのです。
サファリカーはロッジによっていろいろな形です。ジープ型、10人あまり乗れる大きさで階段のように後部座席ほど高くなる形、屋根も窓もなくてトラックにシートが着いたような形などいろいろでした。
 
ロッジを後にする時はまだ夜が明けていません。車はライトをつけて走ります。
ライトが揺れると前方のブッシュの影が動くので、一瞬動物がいるのかしらと緊張してしまいます。
間もなく、進行方向の地平線がオレンジ色を帯びてきました、始めて見るアフリカの夜明けです。
 
 
      日の出です。太陽はちょっと顔を覗かせるとその後は一気に空高くへと登っていきます。
      枯れ草はあっという間に黄金色に光ります。
 
顔を出した太陽はあっという間に空高く昇っていきます。
薄暗い中でツンツンと高く延びている枯れ草も急に生気を帯びて光ってきたように見受けられます。
車が国立保護区に入る前から、すでにいろいろな動物があちこちで見受けられました。
ダチョウ、シマウマ、トムソンガゼルなどがあちこちに居ます、これらの動物たちは老若男女取り混ぜた群れを作っています。
シマウマとトムソンガゼルは殆どいつも一緒に居るように見えました、仲良しなのでしょうか。
 
ロッジを出て2,30分で保護区のオロロロ・ゲートに到着しました。保護区には6つのゲートがあり、その内の一つです。
マコーリさんが手続きに事務室へ入っていきました。ほどなく係の人が出てきて、重そうな扉を片側だけ開けてくれました。
いよいよこれから国立保護区に入るわけです。
そうは言っても、ゲートの両側にはフェンスも塀もありません、ただ単に「門」があると言うだけでした。門の内外には車が2台すれ違えるくらいの道があります。この道がオロロロ・ゲートの言わばメインストリートにあたるわけです。
門はサファリカーが来た時と出ていく時に開けてくれる仕組みらしいのですが、でも門以外だって出入りは自由にできそうです。
 
ちょうど門のすぐそば、保護区の境界当たりをゾウの群れが歩いているのが見えました。
方向は保護区の外へ向かっているように見えます。エサになる草を新たに探しに行くのでしょうか。
ゾウはあの大きな体を維持していくために、一日の大半を食べることに費やしているのですからきっとお食事でしょう。
耳の大きなアフリカゾウです。この写真ではせいぜい8頭くらいしか見えませんが全部で3,40頭の群れでした。
始めて保護区内へ入って出会った動物はアフリカゾウでした。
 
       ゾウの行列。新しいお食事の場所を求めて行くのでしょう。