【私、アフリカへ行きます】
 
 「私、8月の末にアフリカへ行きます」 と言ったら、義姉妹たちは
「どうして多繪子さんがアフリカへ行くのかしら。彼女とアフリカとは
どうしても結びつかない」と首を傾げているそうです。
(多繪子らしくない)そうなのですって。
それなら、どこへ行けば私らしいのかと伺ってみたい気がします。
 
 私は小学生の頃、ピラミッドの存在を知って以来“エジプト”に憧れていたのです。
5000年も昔から数学、天文学、建築技術、医学、芸術などに現代人には
想像もつかない能力を発揮してきたエジプト。
子どもの頃から現在に至るまで、トコトン“エジプト”に魅せられて来ていたのです。
そして、海外観光旅行に行くのならエジプトをおいて他にないと心に決めてきていました。
ところがなんと言うことでしょう、神殿での銃撃事件、日本人観光客
貸し切りバス事故が2回も起るというケチが付き、
とどめは『8月のエジプトは暑くて老人にはとても無理』と言う友人の一言でした。
そんなわけで、ピラミッド初見参は夏以外の別の機会に譲る事にしたのです。
 
 エジプト旅行を断念したものの、ちょっと悔しくて何となく地図を広げて
アフリカ大陸を眺めていました。
アフリカ大陸の北に位置するエジプトから、
南へ指をずらすと東側にはケニアさらにタンザニアがありました。
タンザニアと言えばオルドヴァイ峡谷で180万年前の原人の上顎骨の
化石が発掘され、人類発祥の地とされているところです。
180万年といえば・・・・5000年前のエジプト文明どころの比ではありません。
我々人類の祖先が歩いたアフリカの地。
エジプトの代わりに行くところはアフリカ以外に考えられなくなりました。
広いサバンナとそこで自然の営みを続ける動物たち。人工光線の影響を
受けること無く夜空で輝く天の川。
そんな大自然の中に身を委ねたらどんな気持ちになれるでしょうか。
そこで、タンザニアの隣国ケニアへ行くことにしたのです。
 
 短い旅行期間ですが、アフリカの大自然の中で感じたこと、
体験したことなどを順次ご報告しようと考えています。