帯状疱疹

痛みといえばタイジョーホーシン

春を飛び越えて一気に夏になってしまったかのような異常な暑さですね。

年度末から新年度と何かと慌ただしかったのが、みなさん落ち着いてきた頃でしょうか。

今回は「タイジョーホーシン」を取り上げてみようと思うのですが、この疾患、忙しい年度末の3月には増えるような印象があります。

ちゃんと書くと「帯状疱疹」、イカメしい病名ですが聞いたことがあったり、経験したことのある方も多いのではないでしょうか。

皮膚科に受診する症状としては”カユミ”が圧倒的に多いのですが、”痛み”を伴う疾患として有名ですね。

 

もともとミズボウソウ(水痘(すいとう))に罹った時に感染していたウイルスが、体調を崩した時などに再活性化して、一定の神経に沿った部位に(まさに帯状に)水ぶくれや痛みなどの症状を引き起こす、というのが「帯状疱疹」です。(通常、左右どちらか半分にだけ症状がでます。)

このウイルスは水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)と呼ばれますが、ミズボウソウに罹った後、ずっとそのまま神経節というところに潜伏し続けて、出てくる時を見計らっているのですね。

痛くて怖いという印象があるせいか、最初から帯状疱疹を心配して受診される方も多いですし、最初は虫刺されやかぶれかと思っていたけど痛みが強いということで受診される場合もあります。

痛みと発疹が主な症状ですが、帯状疱疹のほとんどの方でまず発疹は出ます。痛みが先に出る場合もありますが、大体それから1週間の間に発疹も出てくるというのが一般的です。

先日私も夜中から左の太ももだけが痛くなりだして、「これはきっとタイジョーホーシンに違いない」と身構えていたのですが、結局発疹は出現せず違ったようです。。。

痛みはヒトによって程度が違い、痛みのない人もそれなりに多いので、なかなか痛みだけで判断するのは難しいです。(若い人は痛みが少ないと言われています。)

治療としては抗ウイルス薬があり、症状が出てから早めに治療を開始することでより効果的に症状を抑えることができます。以前に比べ抗ウイルス薬の内服方法は簡便になり、痛みへの対策法も充実してきました。

「早期治療」が合言葉ですから、季節外れの暑さでバテ気味になってアヤシイ発疹や痛みがでてきたらすぐに皮膚科に受診しましょう!

 

帯状疱疹は皮膚科ではよく見る疾患のひとつではありますが、最初に触れたように本当に忙しい3月に多いのでしょうか?

少なくともこの3月は多く、4月になって少なくはなりましたが、忙しいといえばいつだって忙しい気もしますね。

当院でも多くの帯状疱疹の患者さんの治療をさせていただいておりますので、今年は遡って10年(以上)、帯状疱疹の傾向を調査してみようと思っています。

(そろそろやろう、と思いながら1年くらい経ったので、宣言してみました。)

経験した印象を数値化することで新しい情報を得て、また日々の診療に還元できればと思います。

 

追伸

今年のGWは祝日は偏ってますが、職種によっては大型連休になる方もいるようですね。

先週末、埼玉の方の森林公園でサイクリングしてきましたが、すでに人出はなかなかでした。

でも天気も良く、新緑にパワーをもらいました。

IMG_3032

ベンチに寝そべりながらの1枚!

休日の公園で寝そべれるのはオッサンの特権です。

ビールがあればなお最高!なんですけどね〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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